私は、臨床心理の現場で長いこと多くの患者さんたちと出会い、
多くの人生に触れる機会を得てきました。
そこで、忘れられない言葉がいくつもあります。
あるクライアントさんの何回目かの個人セッションに、
「今日は家族が来ました」と、
家族3世代が集合したことがありました。
セッションの最後に、
私が「お父さんは参加されていかがでしたか」とお聞きしたとき、
このようにおっしゃいました。
「もっと早くに出会いたかった。」
「30年前に会いたかった。」
もちろん、私に若い頃に会いたかったという意味ではありません。
こうして語り合う機会(チャンス)を、
もっと早くに持ちたかった、
ということだと思います。
その言葉を聞いて、
こちらの方が感動してしまったのを、
今でも覚えています。
人と語るということは、
本当にパワフルで、
あたたかくて、
深くて、
心に触れることのできる時間なのだと、
あらためて感じた家族セッションでした。
※この内容は、これまでの複数のご家族の体験をもとに、再構成したエピソードです。


